小学館の幼児教室ドラキッズ

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子育て・育児

2021年01月18日

やっぱり気になる!1〜2歳の子どもが話す「ことば」と「語彙力」

1歳から2歳頃の子どもを育てていると、気になってくるのが言葉の発達です。

子どもの発語や語彙力が順調に発達しているのかわからず、不安を感じてしまうママ・パパもいらっしゃるかと思います。
子ども時代に語彙力を高めておくことが大切だと聞いて、
子どもの語彙力を伸ばすには具体的にどうすればいいのか、と考える人も多いのではないでしょうか?

この記事では子どもの言葉の発達や語彙力の重要性について解説していきます。理解を深めて、お子さまの語彙力向上をサポートしてあげてくださいね。

あせらないで大丈夫!幼児期の発語・語彙力には個人差がある

子どもの成長は個人差があるものです。1歳前から歩けるようになる子もいれば、なかなか歩きださない子もいるように、言葉を話し始めるのも全員が同じ月齢ではありません。言葉は出なくても、ママ・パパの話す言葉を理解している場合もあります。「うちの子はいつになったら話すのかしら?」と心配する気持ちもわかりますが、そこは焦らずにじっくり子どもが話し出すのを待ちながら、たくさん話しかけたり、スキンシップをしたり、親子のふれあいを楽しみましょう。

一人ひとり違う、おしゃべりスタート時期

子どもはある日突然、言葉を使っておしゃべりし始めるわけではありません。口や耳などからだの器官や理解する脳、自分の気持ちを表現したい気持ちなどが段階を踏んで発達して、声を出すようになり、その後、言葉を発するようになります。

赤ちゃんの頃、「あー」「うー」などと音を出していたでしょう。これはおしゃべりの練習。その後「ばばばば」「マンマン」など2つ以上の音を出すことを経て、指差しなどの身ぶりで自分の伝えたいものやことを表現します。そこから「ママ」「ワンワン」「ブーブー」など意味のある言葉を出すようになり、2つの単語を組み合わせて、二語文を話すようになっていきます

言葉を発する時期は、子ども自身の興味や兄弟の有無、性別、生活環境などさまざまな要素にも影響されると考えられています。言葉がなかなか出ない子どもでも、興味の対象が現れるとそれに関連する言葉をどんどん覚えて、言葉の数が一気に増えることもあります。また保育園や幼稚園での集団生活をきっかけに、たくさんお話をするようになる子もいます。一人ひとり、成長のスピードは異なるので、ママ・パパはあせらず見守ってくださいね。

親子でふれあうことが大切

子どもが話すようになるために、ママ・パパができることがあります。

それは親子いっしょにたくさんの経験をすることです。発達心理学の専門家でお茶の水女子大学名誉教授の内田伸子先生の研究では、楽しい経験を親子で共有した子どもは語彙力が高くなるという結果も出ています。

旅行やイベントなど特別な経験でなくても大丈夫。普段の暮らしの中で、さまざまなことをいっしょに楽しんでくださいね。例えば、絵本を読む、近所をお散歩する、会話にならなくてもママ・パパの今日のできごとを話して聞かせる、などもいいですね。その際にはできるだけたくさんの言葉をつかって話しかけてみましょう。たとえ意味が分からなくても、子どもが発する言葉もしっかり受け止めてくださいね。このような親子のコミュニケーションから子どもは、言葉で自分の考えを表現したり、相手の気持ちを理解したりできることを実感し、言葉に興味を持つようになっていくでしょう。

子どもの成長を促す!語彙力の重要性

子どもが話せるようになって、使える言葉が増えていくのは嬉しいですよね。幼児期に語彙力を高めておくと子どもの成長をサポートすると言われています。「語彙力が高い」とは、たくさんの言葉を知っていて、適切にそれらを使えることです。具体的に「語彙力」が成長にどう作用するか紹介していきましょう。

自分の気持ちを表現できる

言葉を正しく使えると、自分の考えや気持ちを相手に上手に伝えることができます。相手に自分が話したことを理解してもらえると「言いたいことが伝わった」「わかってもらえた」という肯定感を得られるでしょう。自分の話したことを理解してもらえた経験は、言葉で伝える楽しさや充実感を知ることにもつながっていきます。

他者の気持ちを理解しやすくなる

たくさんの言葉を覚えて、語彙力が高まっていくと、次第に家族、園の先生やお友だちが話すことを理解できるようになります。また、お友だちといっしょに何かに取り組んだり、遊んだりする時に言葉を使って考えや気持ちを伝えられますから、どんどんコミュニケーションの幅が広がっていくことになりますよ。

考える力が養われる

語彙力は考える力の土台にもなります。語彙力が高いと、自分の知っている言葉の中から適切な言葉を探して、自分の考えを整理しようとします。もし、自分の考えや気持ちを表現するのにぴったりの言葉を知らないと思ったら、ほかの言葉や言い回しを探そうとします。ママやパパなど周囲の大人に質問したり、本や図鑑を見たりしている時は、言葉を探しているのかもしれませんよ。このようにして、ますます語彙力を高め、考える力を身につけていきます。

学習意欲が高くなる

語彙力と小学校以降の学力の差は関連があるといわれています。語彙力が高い子は、授業中の先生の説明を理解する力が高いので、「わかった」「新しいことを知るのって楽しい」と学習にますます意欲的に取り組むようになり、見たり聞いたりしたことをすぐに吸収しようとします。

語彙力は、本格的な学習がスタートする小学校からさらに重要になっていきます。入学前からじっくり語彙力を高めておきたいですね。

家族や他人とコミュニケーションしやすくなる

お子さまが自分の言いたいことをうまく伝えられない場合、お友だちや園の先生など周囲の人に、お子さまの個性を理解してもらいにくいこともあるでしょう。誤解されて傷ついてしまうこともあるかもしれません。言葉でうまく伝えられないから先に手が出てしまうなど、お友だちとトラブルになることも心配ですよね。

語彙力が高いと、お友だちとトラブルがあっても、なにがあったのか、どうしてそうなったのかを言葉で周囲の大人に説明することができます。自分の感情を伝えることもできるでしょう。もし、子ども自身に間違った点があったとしても、何がいけないのか、どうすればいいのかを、大人が言葉で説明すると理解してもらうことができます。

このように語彙力は、お友だちはもちろん親子のコミュニケーションもスムーズにしますから、ママ・パパの悩みやストレスも少なくなっていくでしょう。

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この記事のまとめ

語彙力は、表現力やコミュニケーション力、理解力、思考力の土台になるので、子ども時代に身につけておきたいものです。
けれども、言葉を話し始める時期は一人ひとり違います。おしゃべりを始める前からお子さまにはたくさん話しかけてくださいね。言葉を話し始めたら積極的に会話を楽しみましょう。そのような日常の小さな積み重ねが語彙力を豊かにすることにつながり、子どもの可能性を広げ、学習意欲を高めることになる、と言われています。親子での楽しいひとときをいっしょに経験して、たくさんの言葉を身につけられると良いですね。

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