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2020年07月22日
【2024年6月13日更新】
幼稚園に通うようになると、親と子どもは別々の場所でそれぞれの時間を過ごすことになります。生まれてからこれまでずっと一緒に過ごしてきた生活から、母子分離して過ごす生活に変わるので、親子で不安な気持ちにもなりますよね。
「母子分離はまだ早いのではないかしら?」
「最初の日に大泣きされたらどうしよう…」
「園に慣れるまでに、母子ともに心が折れてしまいそう…」
など心配の種は尽きないと思います。
親子が離れ離れ、母子分離に不安を感じるのは当たり前のこと。育児をがんばる親が必ず通る道かもしれませんね。
母子分離とは、親と子が離れて過ごすこと。多くの場合、3歳ごろから幼稚園生活が始まるのを機に、日中は子どもだけの集団生活になりますから、母子分離して過ごすようになります。家族と離れてお家ではない場所で同じ年の子どもと過ごすわけですから、不安になってしまうのは自然なことです。お子さまが不安な様子を見せても、まずは様子を見守りましょう。
母親と離れる瞬間に泣いてしまう、これは子どもの自然な表現。少し時間が経つとご機嫌がなおって、楽しく遊んでいることも。 幼稚園では、決められたスケジュールに沿って活動が行われるので、別の出来事に興味を持ったり、お友だちや先生に声を掛けられたりして、さみしかった気持ちも次第に切り替わっていきます。入園当初は毎朝泣いていても、日が経てば表情や行動も変化して通園を楽しむようになることでしょう。
母子分離は、子どもの成長の一部です。子どもたちは、親から離れて自分自身で物ごとを経験することにより、自立心や社会性を育んでいきます。また、親と離れて過ごすことにより、新しい環境や人々との交流を通じて、自分の力で問題解決をする力や協調性も身につけられますよ。
母子分離がスムーズに進むためには、親子の信頼関係が非常に重要になります。まずは、親子で一緒に過ごす時間を大切にしましょう。親子で過ごす時間を楽しむことで、子どもは親を信頼し、親も子の成長や特性を理解することができます。
子どもが不安にならないように、母子分離の際には言葉がけが重要になります。離れる時は言葉がけで安心感を与えてあげましょう。親が「楽しんできてね」「ママはまたあとで迎えにくるよ」といった具体的な言葉を伝えることで、子どもは安心感を得られるのです。
子どもが母子分離を楽しむためには、「今日は何をするのかな?」「新しいお友だちと遊べるね」といった楽しみや期待感を膨らませるような言葉がけも効果的です。楽しみや期待がふくらむような言葉がけをしましょう。これにより、子どもは母子分離を恐れるのではなく、新たな経験を楽しみにすることができます。
むしろ、子どもより親が不安を感じてしまうケースもあります。親が不安な気持ちでいると、ちょっとした言葉や態度から、子どもが同じように不安を感じることもあります。ですから、必要以上に不安にならず、親子で一緒に「離れて過ごす時間に楽しいことがある!」と気持ちを盛り上げていけるといいですね。
このような心構えと準備を持つことで、親も子も安心して母子分離に向き合うことができます。母子分離は心配しすぎず、子どもの成長の一歩として積極的に捉えてみましょう。
幼稚園入園前後に起こる母子分離の不安は、成長・発達段階で経験することとわかっていても、できるだけ早く新しい生活に馴染めるようにしたい。離れるときも笑顔で、離れている時間もそれぞれが楽しく過ごせるように、安心できるといいですよね。少しずつ準備をしておくにはどうしたらいいのでしょう。いくつかポイントをご紹介しますね。
「今」だからできる親子で過ごす時間を大切にしましょう。「幼稚園が始まって、母子分離がちゃんとできるかな...」と心配するのではなく、子どもを膝に乗せて絵本の世界を楽しんだり、ごはんを食べて「おいしいね」と言い合ったり、草花を見つけながらお散歩したり、日常の親子の時間をじっくり楽しんでくださいね。
子どもときちんと向き合っていれば、子どもは親の愛情を感じて安心し、信頼するようになります。幼稚園に通うようになって、毎日数時間、親と離れて過ごすことになっても、信頼関係があれば「近くにいなくても、自分は愛されているのだから大丈夫」と子どもは思い、不安を感じないはずですよ。
本格的な幼稚園生活が始まる前に、少しずつ離れて過ごす時間を作ってみるのもおすすめです。最初はほんの数分でもいいのです。ポイントは、離れる時に、なぜ離れるのか、どれぐらいで戻ってくるのか、などを事前に子どもに伝えて、安心させることです。
たとえば、「トイレに行ってくるね」「隣の部屋で掃除をしてくるよ」と子どもの目を見て、伝えましょう。戻ってきた時も「帰ってきたよ」と言って、「待っていてくれたんだね。すごいね」と子どもをほめてくださいね。
離れても必ず戻ってくる、と理解できれば、離れて過ごすことに抵抗を感じないようになります。
子どもがスムーズに離れられるように、
「幼稚園は楽しいところだよ」
「お友だちと遊んだり、お遊戯をしたりするよ」
「先生もたくさんいて、みんなにいろいろなことを教えてくれるんだよ」
と幼稚園への期待を膨らませるように話をするのもいいですよ。
幼稚園は楽しいところと親子でイメージできると、子どもは幼稚園で過ごす日を心待ちにするようになります。期待に胸を膨らませるお子さまの様子を見ると、ママの不安も消えていくのではないでしょうか?
ただし、親が期待の言葉を伝えても子どもが不安を持っている場合は、本当の気持ちを言えずに、不安が増してしまうこともあります。親の考えの押しつけは禁物です。寄り添う姿勢は大切にしてくださいね。あくまでも親子の会話のなかで入園後の楽しい生活をイメージできるようにしてみましょう。
母子分離は子どもの自立への第一歩です。親としては寂しさを感じるかもしれませんが、子どもが新しい世界を経験し、自分自身を成長させるためには必要なプロセスです。いつまでも続くことではありません。親として子どもをサポートし、新しいステージを一緒に乗り越えていきましょう。