小学館の幼児教室ドラキッズ

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子育て・育児

2020年08月27日

体験から育む!子どもの「非認知能力」

最近の幼児教育で注目されている非認知能力。
幼児期に育むことで、生きる力になると言われていますが
具体的に何をしたらいいのかわからず、
「特別なことをしなくては育たないのでは?」
「普段の生活でどうすれば育つの?」
と思われるママ・パパもいらっしゃるでしょう。

いったい、どんなことをすれば、子どもの非認知能力が養われるのか、考えていきましょう。

幼児期の体験が「非認知能力」の3つの柱を育む

非認知能力とは、テストの点数や試合の結果など目に見えるものではなく、数値化しにくい、心や社会性、自己に関する力のことを指します。
具体的には、以下の3つの力が中心です。

●目標に向かって頑張る力<前向きに取り組む姿勢、忍耐力>
●他者と協働し、関わる力<社会性、チームワーク力>
●自分の気持ちをコントロールする力<感情コントロール力>

※「非認知能力」について詳しく知りたい方はこちらの記事も合わせてお読みください。

非認知能力が備わっていると、自分で考えることや新しいことへ向かう発想がしやすくなると言われています。初めてのことに積極的にチャレンジするのも、あきらめずにやり抜こうとするのも、非認知能力によるものだとされています。

幼児期のさまざまな体験が非認知能力の育成を後押しすると言われているため、ぜひお家の中や外でいろいろな体験の機会を持つようにしてみましょう。例えば、子どもが楽しく取り組める習いごとはおすすめのひとつです。お家や幼稚園・保育園ではない場所で、親以外の大人や同じ年頃のお友だちとふれあい、学びあうことは、子どもの成長に大きな刺激を与えます。子ども自身がその機会を楽しめる環境であれば、子どもの非認知能力はより伸びやすいとされています。

しかし、子どもが成長した後の人生に大きな効果をもたらす非認知能力は目に見えるものではないため、子育て中はどういった力がどれだけ育っているのか不安に感じることもあるかもしれません。けれどもさまざまな体験が子どもの内面を成長させ、非認知能力が育まれることにつながります。親ができることを知って、非認知能力の育成をサポートしましょう。

非認知能力を育てるための親の心がけ

まざまな体験によって非認知能力は育まれますが、ただ体験の機会を与えればいいというものでもありません。大切なのは子ども自身が前向きに楽しめること。子どもが体験する際に、心がけておきたいことを紹介していきましょう。

子どもがやりたいことをさせる

幼児期の子どもは好奇心の塊です。子どものやりたいことや、興味を持ったことを危険のない範囲で見守りながら好きなようにさせてあげましょう。例えば、水をジャージャー出しっぱなしにする、本棚の本を全部出して並べる...、などびっくりさせられるような行動や想像していなかったような発想で物事をする場合もありますが、子どもは自分なりに考え、こういった体験から何かを学ぼうとしているので、頭ごなしに否定的な言葉をかけたり、止めたりしないでくださいね。

子どもといっしょに遊ぶときも、
たとえば、「粘土あそびをしようか」と親から提案するのではなく、「今日は何をしてあそぼうか」と子どもの気持ちを引き出すように聞いてみましょう。大切なのは子どもが自分で決めること。この繰り返しの中で子どもは自らの意志でチャレンジすることを学びます。
避けて欲しいのは、子どもがやりたくないことを親が無理強いすること。自分の意志に反したことをさせられることが続くと、子どもは「自分の意見を言っても聞いてくれない」「やりたくないことをやらされる」という考えを持ち、やる気を失っていきます。それどころか、指示をされないと動けないようになる可能性もあります。子どもの気持ちを尊重しながら親子の信頼関係を築いていくことが大切です。

やりたいことに楽しみながら没頭するなかで、子どもは自ら考え、動いて、いろいろなことに気づき、目標に向かって頑張る力を育んでいきます。

たくさんの人と関わる体験をさせる

家族以外の人、たとえば、習いごとや幼稚園・保育園のお友だちや先生、などたくさんの人と関わる経験を持つことで、家庭とは違った関係性の中で人との関わり方や社会のルールを自ら体験し、うまくやろうとする心が芽生えてきます。

幼児教室などで
「大きな声でお返事ができてかっこいいね」
「お友だちや先生にお話をするのが上手だね」
などとほめてもらう体験をすると、子どもは大きな自信を持ちます。
自分のやったことについて、家族以外の大人に真剣に向き合ってもらい、ほめてもらえることは幼児期の子どもにとって新鮮で嬉しい体験。明確な言葉で具体的にほめられることによって、子ども自身、あるいは親も気づいていなかった長所の発見や自信につながります。

また、同じぐらいの年齢の子どもと関わることは、子どもの心を刺激します。
たとえば、隣に座っているお友だちがおりがみで作品を作っているのを見て「自分も作ってみたい」と向上心が芽生える場合も。作り方を教えてもらったり、教えてあげたり、人といっしょに何かに取り組む作業を通じて、自然な形でコミュニケーション能力身につけることができます。

人と関わる経験は、子どもの心を刺激し、家庭の中だけでは見ることができない子どもの潜在能力を引き出してくれます。たくさんの人と関わる体験ができる場所に、ぜひ親子でお出かけしてみてくださいね。

子どもを見守る、待つ

非認知能力は、目に見える力ではないので身についたことがわかりにくいものです。
親としては不安に思うこともあるかもしれませんが、すぐに身につくものではなく、日々の子どもとの関わりの中で育つものであることを念頭に見守ること。ゆっくりと気構えずに待つことを意識しましょう。

時には、子ども自身が「やりたい!」とチャレンジしたものの、すぐにはうまくできなくて投げ出すこともあるでしょう。また、お友だち同士でのトラブルなども成長の過程ではよくあることです。子どもの気持ちをくみとりながら、どうしたら良いのか親子でいっしょに考えることが大切です。うまくいかない経験から、子どもはたくさんの壁にぶつかりながらも、小さな心で葛藤し、学び、試行錯誤しながら心も体も成長していきます。「今は、成長のための大切な時期」「粘り強くチャレンジしているのだ」「自分の感情をコントロールすることを体験しているのだ」ととらえ、見守ってあげてくださいね。

繰り返しになりますが、焦らないことが親の姿勢として大切です。その待ちの姿勢こそが、子どもの成長を促し、非認知能力を育てていくことになります。

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この記事のまとめ

心と体が著しく育つ幼児期のさまざまな体験は、非認知能力の育成につながります。できるだけ多くの人との関わりの中で体験の機会を持つようにしたいですね。
また、子ども自身が楽しいと思える環境で体験することによって、子どもは学んで、成長していきます。親の役目は体験の機会をサポートし、子どもを見守り応援すること。豊かな体験や人との関わりを通じて養われる非認知能力は、お子さまの年齢が上がるとともに伸びていくことでしょう。

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